お金を楽しく使う的節約術4(あるご家庭編)

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こんにちは! FPオフィスてれすこ新宅です。

前回まで何回かに分けてお金を楽しく使うことと節約を両立させることについて書きましたが、何分ブログ初心者でまとまりのない記事になったり、あっちこっちに話が飛んだりイマイチわかりづらかったのでは?と心配しています(涙)。
そこで、以前の記事でご提示した「とあるご家庭」が、お金を楽しく使いながら毎月赤字だった家計を黒字に転換した方法を具体的な例を交えて書いてみようと思います。

なお、記事中に表を多用しています。スマホでご覧の方は、横向きでご覧いただいた方が見やすいかもしれません。

このご家庭のご主人は以前私が勤めていた会社の同僚で、家計について相談されたことをきっかけにご夫婦と3人で家計改善に取り組みました。今まで私がぼんやり考えていたことを初めて他のご家庭で具体化できた例として、私がこれから行っていく家計コンサルの基礎みたいになっています。すべてのご家庭に当てはまる手法ではないですが、少しでもヒントにしていただけたらうれしいです。

なお、この「とあるご家庭」が特定されてはまずいので(私の名前等公表していて特定されやすいですし内容が内容なので)、実際のコンサル内容に支障がない(話を盛ったりしない)範囲で若干フェイクを入れています。ご容赦ください。

「とあるご家庭」のプロフィール

相談を受けたのはご主人(Aさん)からです。Aさんから話を聞いて大体のことは把握していましたが奥様(Bさん)とはお話ししたことがなかったので、改めてご夫婦揃ってヒアリングしました。

相談内容

このご家庭は共働きでそこそこ収入がありますが、子供が2人いることもあり出費も多く毎月大体3万円くらい赤字でボーナスから補てんする状態が何年も続いているそうです。子供が生まれてからなかなか貯金もできないので、まずは毎月の家計を黒字にして資産を増やしたいとお考えです。

家族構成

夫 :Aさん30代正社員、残業多めで帰宅が遅くなりがち
会社は都心で通勤時間は片道約40分
妻 :Bさん30代事務職契約社員
長女就学と同時に自宅近くの企業に契約社員として再就職
家事のほとんどを負担
長女:Cさん小学生近くの公立小学校に通学、放課後は民間の学童に通う
長男:Dくん保育園自宅近くの認定保育園に通園

収入・貯蓄額

 月収(手取)ボーナス(手取)貯蓄額
夫:Aさん250.000円400,000円定額貯金:200万円
妻:Bさん150,000円150,000円定期預金:200万円
投資信託:150万円
世帯合計400,000円550,000円総貯蓄額:550万円

お住まい

お住まいは都心から電車で40分の駅から徒歩10分にある2LDKの民間賃貸マンションです。結婚時二人の通勤と生活の利便性を考えて選定したそうです。結構大きな街の中心に位置していて利便性は非常に高いものの、子供の遊び場が少ない等住環境に若干不満があるようです。
ちなみにご夫婦とも地方出身者で現在お住まいの町に地縁はないそうです。

趣味

趣味や楽しみにしていることを必ず聞くようにしています。ここに使うお金を削っては大変なので。

ご夫婦共通家族で旅行・外食
キャンプやハイキングなどアウトドア
Aさんラジコン・ドローン操縦
Bさん料理・読書

ご夫婦とも運転免許は持っていますが自家用車を運転するのはAさんのみ(帰省時は除く)で、主に週末のレジャーや急な送迎に利用しているそうです。駐車スペースの関係でコンパクトなSUVをお持ちですが、車そのものに強いこだわりがあるわけではなく現状に満足しているそうです。

改善前の家計状況

以前の記事でご提示しましたが、このご家庭の家計状況は次の通りでした。
まず、項目(何に使ったか)分けした一覧は・・

大項目小項目〇月支出全体比
住宅費家賃・共益費120,000円27.9%
水道光熱費15,000円3.5%
食費食材・惣菜50,000円11.6%
外食費21,000円4.9%
車関係費ガソリン代5,000円1.2%
駐車場代15,000円3.5%
保険・税金17,000円4.0%
趣味のお金10,000円2.3%
レジャー12,000円2.8%
教育関連費学童・お稽古14,000円3.3%
学校・保育園関連費25,000円5.8%
通信費20,000円4.7%
保険料45,000円10.5%
お小遣い35,000円8.5%
その他15,000円3.5%
使途不明金11,000円2.6%
合  計430,000円100.0%

次に、分類(どのように・どんな気持ちで使ったか)分けした一覧は・・

大項目小項目固定費楽しい仕方ない何となく
住宅費家賃・ローン120,000円
水道光熱費15,000円
食費食材・惣菜50,000円
外食費11,000円10,000円
車関係費ガソリン代5,000円
駐車場代15,000円
保険・税金17,000円
趣味のお金10,000円
レジャー12,000円
教育関連費学童・お稽古14,000円
学校・保育園関連費25,000円
通信費20,000円
保険料35,000円10,000円
お小遣い35,000円
その他15,000円
使途不明金11,000円
合計249,000円68,000円27,000円86,000円
全体構成比57.9%15.8%6.3%20.0%

ちなみに家計状況は家計簿アプリを利用して把握しました。お二人とも家計簿を付けるのは初めてで、最初は結構苦労したみたいです。

家計状況を見て感じた事

家計状況を見てパッと感じたことは、

✅何に使ったか=項目

特に突出した支出はなくバランスはとれていると思いましたが、若干家賃が高い印象を持ちました。

✅どのように使ったか=分類

楽しく使っているお金が少ないのが気になりました。特にBさんの趣味である料理に使っているお金が「何となく」に分類されているのが気がかりです。Bさんに聞くと、子供ができてから料理が完全に家事化してしまって、あまり料理・食事を楽しめなくなっていると仰っていました。
また、固定費の割合が多いのも問題です。

家計改善の具体策

ご夫婦へのヒアリングと家計分析を踏まえ、「固定費を削減する」と「何となく使っているお金を減らして楽しく使うお金を増やす」の二つを方針として定めました。

固定費を削減する

固定費に分類されているものは、金額が大きいものが多く上手くいけば効果的な支出削減が見込めます。聖域を設けず全ての支出について丹念に検討しました。手っ取り早そうなものから順に挙げると、

保険料

ご夫婦で加入されている保険と毎月の保険料は以下の通りでした。いずれの保険も対面販売が基本の大手生命保険会社です。

Aさん医療特約付き定期保険:15,000円/月終身がん保険:5,000円/月給与保障保険:5,000円/月
Bさん医療特約付き定期保険:15,000円/月終身がん保険:5,000円/月

ご夫婦揃って「死亡保障が少ない(各1,000万円)」と考えているようでしたが、共働きでそれなり(現状生活費の1年分程度)の貯蓄があるので、現状では死亡保障額の増額は特に必要ないこと、医療保険の入院時保障額(10,000円/日)が高すぎること、給与保障保険は必要ないことをお伝えしました。
ご夫婦とも保険を貯蓄とは考えておらず現在加入している保険も貯蓄型とは言い難いので、以下の方針で保険契約を見直しました。

  • 保障内容を確認の上保険料の安いネット保険を検討
  • 死亡保障はAさんが1,500万円 Bさんが1,000万円に設定
  • 入院保障は5,000円/日で十分。ただし先進医療特約は付ける
  • 終身ガン保険はそのまま(親族にガンになった人がいて心配なので)
  • 給与保障保険は解約
  • 子供の事故やケガ、レジャー中の事故等に対応するため家族傷害保険に加入

見直しの結果、保険料は月額で25,000円も削減できました。私からはパンフレットの見方や加入時期等の注意点をアドバイスしただけで、最終的にご夫婦で保険会社を選び契約しました。

車関連費

プロフィールにあるように週に数回しか利用していない上、街の中心にお住まいのため駐車場代も高めです。車での移動時に大きな荷物を運ぶ必要もなさそうで、しばらくはコンパクトな車で間に合いそうです。

調べてみると、街の中心だけに自宅の周りにはカーシェアリングが5カ所とレンタカーの営業所が2カ所ありました。Aさんも思ったほど車所有に対するこだわりが無さそうなので(「わ」ナンバーに抵抗のある人結構います)、思い切って車を手放す提案をしたところあっさりOKとなりました。

カーシェアリングは毎月会費がかかり車を取りに行く手間はありますが、Aさんにとってはメンテナンス(給油や洗車)をしなくて良いのはメリットに感じたようです。今まで駐車場が機械式で出し入れに時間がかかっていたので、車を取りに行く手間もほとんど感じないそうです。

車の利用により毎月の金額が変動するようになりましたが、結果毎月15,000円くらいは削減できたようです。帰省も電車を使うようになりラクになったとAさんは喜んでいます。

通信費(スマホ代)

家族間の連絡はLINE等のアプリを利用していて、ヘビーなデータ使用(動画等)もあまりないようです。仕事で使用することもないことから、格安SIMへの変更をご提案しました。

幸いスマホ本体を買い替えなくても移管ができそうだったので、ご夫婦で検討した結果変更することになりました。結果として月8,000円程度は削減できているようです。

家賃

確かに立地が良く設備の整ったお住まいですが、若干高い印象は持っていました。Aさんもお子さんのことを考えると今より少し郊外の環境の良い住宅もアリかな?ともお考えのようでした。しかし今のお住まいの契約更新をしたばかりで、Aさんの帰宅が遅くなりがちで郊外だとキツイこともあり、今回は見直しませんでした。

教育関連費

ほとんど小学校・学童・保育園への支払でしたが、唯一Cさんが通っているスポーツクラブについて検討しました。

Aさんの勧めでCさんが幼稚園の頃から通っているようです。Cさんは嫌がる様子もなくご夫婦とも継続させたい意向ですが、本人に意思確認はしたことがないそうです。そこでCさんに「スポーツクラブは楽しいか?」をその理由とともに確認してみることをおススメしました。
すると、「学校の違う友達がいる、学校で縄跳び一番になりたいから練習したい」など具体的な理由と合わせて「楽しい」と言ってくれたそうです。

ご夫婦ともCさんがはっきり意思表示をしたことは、驚いたと同時にとても嬉しかったそうです。ということで、今回節約の対象にはなりませんでしたが、今まで固定費と思っていた支払いが楽しい支払いに変わったと喜んでいただけました。

何となく使っているお金を減らす

固定費にメスを入れたことでほぼ目的(毎月収支の黒字化)は達成できました。でもこのご家庭の本丸は「お何となく使っているお金」を減らすことだと考えました。お金の使い方の問題なので、お金に対する意識やライフスタイルに影響してきます。節約できる金額はさておき、ここを改善しないことには貯蓄体質は完成しないだろうなと思いました。

そこで、気になっていた食費(食材・惣菜)の使い方を改善することにしました。

ご夫婦と相談の上試行錯誤しましたが、結果として食事や料理にお金を使うことが楽しいと感じるようになって、食材ロスも減らせたとのことです(すみません。長くなりそうなので具体的には別な記事で)。食費自体さほど減ってはいないようですが、食材ロスが減った分だけでも削減は見込めそうです。

このご家庭は食費の使い方を改善することで幸いにもお金を使う意識が高まってくれて、他の「何となく使っていたお金」も以前より減ったそうです。意識を高めるだけで結構節約って出来るもんなんだと逆に教えてもらいました。

改善後の家計状況

都合半年くらいかけて(個人的な「相談」なもんで)家計改善に取り組みましたが、結果は以下の通りになりました。結果が出てハイテンションなのか支出分類には??なところもありますが、「何となく」がほとんど無くなり「楽しい」が増えたと感じているのは何よりです。

まず、項目(何に使ったか)分けした一覧は・・

大項目小項目改善前支出 改善後支出増減額
住宅費家賃・共益費120,000円120,000円±0円
水道光熱費15,000円15,000円±0円
食費食材・惣菜50,000円50,000円±0円
外食費21,000円15,000円−6,000円
車関係費ガソリン代5,000円0円−5,000円
駐車場代15,000円0円−15,000円
保険・税金17,000円0円−17,000円
カーシェアリング0円20,000円+20,000円
趣味のお金10,000円15,000円+5,000円
レジャー12,000円15,000円+3,000円
教育関連費学童・お稽古14,000円14,000円±0円
学校・保育園関連費25,000円25,000円±0円
通信費20,000円12,000円−8,000円
保険料45,000円20,000円−25,000円
お小遣い35,000円40,000円+5,000円
その他15,000円13,000円−2,000円
使途不明金11,000円6,000円−5,000円
合  計430,000円380,000円−50,000円

次に、分類(どのように・どんな気持ちで使ったか)分けした一覧は・・

大項目小項目固定費楽しい仕方ない何となく
住宅費家賃・ローン120,000円
水道光熱費15,000円
食費食材・惣菜30,000円20,000円
外食費15,000円
車関係費カーシェアリング20,000円
趣味のお金15,000円
レジャー15,000円
教育関連費学童・お稽古9,000円5,000円
学校・保育園関連費25,000円
通信費12,000円
保険料20,000円
お小遣い40,000円
その他13,000円
使途不明金6,000円
合計181,000円140,000円53,000円6,000円
全体構成比47.6%36.8%13.9%1.6%

(まとめ)このご家庭のその後

相談が終わって1年くらい経ってから、用事がありAさん宅に久しぶりにお邪魔しました。Aさん宅は1年前に比べると、ものすごく明るい雰囲気に変わっていました(模様替えしたからかもですが)。奥さんのBさんに聞いたら、ご夫婦とも以前より確かに家庭が明るくなったと実感しているそうです。貯蓄も1年で100万円近く増えたそうで、資金の余裕とお金を使うことへの安心感(楽しさ)が実感できるようになり、それが家庭生活の余裕につながっていると言っていました。

私がぼんやり考えていたことが初めて他の家庭で具体化できたことで、自分の考えに自信が持てましたし何より嬉しかったのを鮮明に覚えています。

もしかしたら、Aさん宅は家計状況が比較的恵まれていたから黒字化もすんなり出来たのかもしれません。でも、どんな家計状況であっても「考え方」「やり方」は基本的に変わらないと考えています。

  1. 節約(収支改善)は現状収支をきちんと把握・分析してから
  2. 固定費は聖域・例外を設けず全て見直してみる(特に教育費)
  3. 「何となく使っている」お金を減らしていくとお金を使う意識が高まる
  4. お金を使う意識が高まる→無駄遣いが減る
  5. お金に余裕が生まれてくるとお金を使うことに安心感が生まれる
  6. お金の余裕は生活の余裕に直結する

お金を楽しく使うことと節約(収支改善)を両立させることに近道はありません。節約は効率的かつ効果的にピンポイントに行わないとだんだん辛くなります。面倒でもきちんと手順を踏んで行うことをおススメします。

以上、なかなか記事がうまくまとまらず長くなってスミマセン(涙)。そんな記事を最後まで読んでくださりありがとうございます。少しでも参考にしていただけたらうれしいです。

また、記事をお読みになり家計診断に興味を持たれた方、記事下の「FPに相談する」よりお気軽にお問い合わせください。メールでの簡単なご相談は無料です!(「とあるご家庭」のように対面でガッツリなご相談の場合は所定の料金を申し受けます)

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