「貯蓄」と「資産運用」の違いって何?

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遅ればせながら、あけましておめでとうございます!FPオフィスてれすこ新宅です。今年は私が最も得意とする「資産形成」や「資産運用」を中心に、「お金を楽しく使う」ために「お金を殖やす(=お金に働いてもらう)」記事がたくさん書けたらと目論んでいます。何卒よろしくお願いいたします!

さて、「貯蓄から投資へ」というスローガンが結構前から言われていて皆さんも一度は耳にしたことがあると思いますが、どういうことでしょうか?この意味と理由を説明するのは実は結構難しいんです。

何故なら「貯蓄」とか「投資」とか、お金に関する言葉の定義(意味)は範囲が非常に広くて人によって捉え方が微妙に違うからです。
なので、私が「こういうことです!」と書いても “そういうことか!分かったぞ!” と思う人もいれば “何かしっくりこないけど・・” な人もいますし “こいつ間違ったこと書いてるぞ!” と思う人も必ずいます。
いずれの反応も決して間違いではありません。ただ、言葉の捉え方が違うだけです。

何が言いたいかというと、お金と向き合うにあたってはお金の用語の意味を自分なりに理解しておくこと、言い換えるとお金に関して自分なりの考え方をある程度はっきりさせておくことが必要だと考えています。
これが最近耳にするようになってきた「金融リテラシー」の基礎になります。

これから何回か用語の意味について解説しながら、お金を貯める・殖やす(増やす)について考えてみたいと思います。
この記事では「貯蓄」と「資産運用」の違いについて考えてみます。

まず「資産の3大要素」を理解しよう!


「資産」って言葉、当たり前のように使っていますが実は会計学の専門用語で、教科書的に言うと「お金に換えることが出来て、かつ将来的に収益をもたらすことが期待される経済的な価値」という意味です。「お金に換えられる財産」といえば分かりやすいでしょうか?

個人が持つ資産は、現金(預貯金)の他マイホームやマイカー、株式や債券等の金融商品、保険商品が一般的です。

この資産には次の3つの要素(性格)があります。

  1. 使う(流動性)
  2. 守る(安全性)
  3. 殖やす(収益性)

日常使う資産はすぐに使えないと意味がありません。しかも価値(価格)が下がっては困るので安全である必要があります。一方すぐに使う予定のない資産を持っている人は、持ってるだけではしょうがないのである程度リスクを取って(流動性や安全性には目をつぶって)収益を求めて殖やそうとします。これが「資産の3大要素(性格)」です。

一般的な金融商品に当てはめると分かりやすいかもしれません。

 流動性安全性収益性
現金
普通預金×
定期預金×
債券
貯蓄型保険×
株式(投資信託)××

見ての通り、3つの要素全てを満たす資産(特に金融商品)は存在しません。特に「安全性」と「収益性」は水と油の関係で、基本交わることはありません。今のご時世に限らず「元本保証で年利20%」なんて金融商品が絶対存在しないとお分かり頂けるかと思います。

「資産を持つ・増やす=資産形成」ことや「資産を殖やす=資産運用」を検討する場合、ここでお示しした資産の性格を理解しておくことは絶対必要です。

貯蓄とは「今必要なお金」をプールしておくこと


貯蓄とは、日常使うお金やいざという時に使うお金の保管場所です。すぐ使えなければ意味がないので、流動性の確保は絶対必要です。また、使う当てがあるので短期間で価値(価格)が下がっては困ります。したがって貯蓄には安全性も求められます。

貯蓄は一般的に月の生活費3ヶ月分あれば十分とされていますが、私は「日常使うお金として3ヶ月分」と「いざという時のために3ヶ月分」の合計6か月分あれば確実でかなり安心だと考えています(理由について詳しくは別な記事で)。

繰り返しになりますが、貯蓄には流動性と安全性が求められます。なので、普通預金や短期の定期預金に預けるのが一般的です。

資産運用とは「将来必要なお金」を殖やす(増やす)こと


家計をやりくりして貯蓄が確保出来たら、それ以降増えたお金は「すぐには使わない(必要ない)資産」となります。ただ、今使う当てがないだけでマイホームの頭金だったり老後資金だったり将来必ず何かに必要なお金です。

今必要ないお金であれば流動性が悪くても問題ありませんし、多少安全性に目をつぶってリスクをとっても影響は少ないはずです。そこで、貯蓄を確保した後の「今使わないお金=余剰資金」は少しでも殖やすために収益性を追求していくことになります。これが資産運用です。

現金・預貯金は絶対安全ではない?


ちょっと話はそれますが、最近やたら値上げの話を耳にしませんか?ひどいのになると「10%値上げします」なんてのもあります。今まで100円で買えたものが110円ないと買えないことになります。

一方普通預金の金利は現在ほぼ0です!1年定期のキャンペーン金利適用でも良くて0.3%程度です。1年間預けて100円が101円にもなりません。
ということは、仮に定期預金で100円が101円になったとしても、10%値上げした110円の商品を買うのに9円の持ち出しになります。これは預けた定期預金が実質目減りした(価値が下がった)ことを意味します。

2018年の日本の物価上昇率(厳密に言うと違いますが「インフレ率」と同じです)は年1.2%程度だと言われていて、1年定期の金利より1%程度高くなっています。今後もこの傾向が続けば、現金で持ったままだったり預貯金に預けたままだと実質資産が減るとお分かり頂けると思います。

預貯金は一定金額まで元本が保証されているので安全なのは確かですが、物価の上昇にはすぐ対応できない金融商品のため、長期にわたり安全なわけではありません。せっかく貯めたお金を安全に運用したい気持ちは分かりますが、実は預貯金中心の運用は結構リスキーです。預貯金の利用は、貯蓄=今必要なお金=短期資金に留めておくのが一番安全です。

これが、「貯蓄から投資へ」と言われる理由のひとつです。

(まとめ)貯蓄で資金を確保して資産運用を始めるのが王道です!


貯蓄と資産運用の違いは、こんな感じになります。

  • 貯蓄=今必要なお金を保管しておく
  • 資産運用=将来必要な(今すぐ必要ではない)お金を殖やす

もっと簡単に「貯蓄=貯めておく・資産運用=殖やす」でも良いですし、別な見方をすると「貯蓄=短期資金・資産運用=長期資金」になります。

このように貯蓄=短期資金と資産運用=長期資金では資金の性質が違うので、取扱い方が違ってきます。

  • 貯蓄(短期資金)=流動性と安全性は絶対必要
  • 資産運用(長期資金)=流動性には目をつぶり、安全性とにらめっこしながら収益性を追求

以上のことから、貯蓄には普通預金や短期の定期預金(短期の債券もありです)、資産運用には株式や投資信託などの「投資」商品が、それぞれ適しています。
いざという時のためのお金で株式を売買したり、老後のための資金を定期預金に預けっぱなしというのが賢明な選択でないこともお分かり頂けるのではないでしょうか?

お気付きの通り、貯蓄と資産運用はどちらも「お金を貯める・増やす」ことに変わりありません。それぞれ資金の性質が違っていて、それぞれ資金の運用方法(どの金融商品を選択するか)が違うだけです。
なので、貯蓄と資産運用は同時進行で両立することは可能です。

ですが、私はまず貯蓄で短期資金を確保したうえで資産運用を始めることを強くおススメします。短期資金を確保しておけば日々の家計に安心感が生まれて、お金を楽しく使うことにつながると考えているからです。とりあえずの資金が確保できていれば、それ以降貯まったお金を安心して運用に回すことが出来ますし。

「まず貯蓄を頑張って資金を確保してから思い切って資産運用!」が資産形成の王道だと考えています。

いかがでしょうか?

「貯蓄」と「資産運用」は、どちらも「お金を貯める・増やす」ことに変わりないので混同されがちですが、それぞれ性質が異なることがお分かり頂けたのではないかと思います。
この違いを理解しておくことは、例えば「日常必要なお金で買った株が値下がりして困った」のような失敗も防げますし、効率的な資産形成に必ず役立つと考えています。

以上、最後まで読んでいただきありがとうございます!
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